害虫の生態
2007.2.11開始
害虫の生態を写真を多用して説明します。
目次
1.カイガラムシ
2.ハダニ
3.その他
1.カイガラムシ
カイガラムシ、ワタムシ、ネジラミ、コナカイガラムシは、実はいずれもカイガラムシの仲間です。
カイガラムシは、昆虫の仲間です。カイガラムシはいずれも単為生殖と言って、メスの成虫だけからどんどん子どもが生まれます。年に3−4回繁殖します。他の昆虫と同様に脱皮をしながら生長します。貝殻のあるタイプでは1齢幼虫は貝殻がないため薬剤散布で殺虫できますが、2齢以降は貝殻に覆われる為、殺虫剤が効かなくなってしまいます。
1.1 カイガラムシ
サボテンシロカイガラムシ、Diaspis echinocacti, マルカイガラムシ科
これがカイガラムシの正式な名前です。
白くて丸い虫は、メスの成虫です。注意してみると黄色くて半透明の楕円形の小さな物が、親虫の近くに見えることがあります。これが1齢幼虫です。沢山あるやや大きくて白いのは2齢(以上?)の幼虫です。
普通に気が付くのは、成虫のカイガラを小さくしたようなメスの2齢幼虫と、細長いオスの2齢幼虫です。
オスはさらに大きくなると脱皮して羽のある成虫になります。メスの成虫は幼虫と形には差がないように見えます。
繁殖は春から秋まで繰り返すため、実際には色々な生育段階の虫が混在しています。
多くなるとこれらが隙間無く重なり合って見えます。
1.2.ワタムシ
サボテンフクロカイガラムシ、Eriococcus coccineusフクロカイガラムシ科
大きくて体表に張り付いた袋を剥がして中を見ると、大きな濃い紫色の虫が見えます。これがメスの成虫です。
注意してみると巣作りの前に稜間などにむき出しでいることもあります。
大きくてふくらみ毛羽立った袋を剥がしてみると、メス成虫の周りに桃色を帯びた小さな虫が10匹近くいることがあります。これが1齢幼虫です。
刺などについた細い袋はオスのことが多いようです。
1.3.ネジラミ
サボテンネコナカイガラムシ、Rhizoecuscacticans、コナカイガラムシ科
普通、ネジラミに気づくのは培養土中の根の周りに白い楕円形の袋ですが、白くて半透明のウジ状の虫がいることもあります。これがメス成虫です。他の種類では、成虫の殆どはメスで、オスはとても少ないそうです。
白い袋を破ると、普通は次に示す白い虫がいることが多いですが、透明でとても小さな大きさ約0.mmの楕円形の物が出てくることがあります。卵のようです。
普通に見えるのは、もっと大きくて1mm余りの白い楕円形状の虫か、もっと大きい物です。
1.4.コナカイガラムシ
サボテンコナカイガラムシ、Hypogeococcusspinosus, コナカイガラムシ科
この虫は上の3種類ほど一般的では無いようです。地上部にも、地下部にもいるという変わった生態をしています。
メスの成虫を拡大してみると、長さは3mm近くで、縦に2本筋が入り、横には段になっていて、表面はボツボツがあり、細くなった方の先には角のような物が2本あります。
疣の間などに細い糸で覆われたような巣があり、親虫が見えます
巣の中には似た形をした色々な大きさの虫がいます。色々な齢の幼虫から成虫までが繁殖と成長を繰り返しているようです。
2.ハダニ
ハダニはカイガラムシ類よりずっと小さく、肉眼ではなかなか見えません。また、殺虫剤で駆除できる為に、いつもいるわけではなく、知らない内にまた現れる為、気づきにくく、様子はまだ良く分かりません。
節足動物門は最大の門であり、昆虫綱、甲殻綱とクモ綱が代表的で、ダニはクモ綱の中にサソリと共に含まれます。ダニ目も大きくて、気管の構造により7亜目に分けられていますが、ハダニ科は前気門亜目に属します。カイガラムシと違って、我が国で他の植物に付いている物がサボテンに伝染するので、退治しても再発します。
ナミハダニ赤色系、緑色系Tetranychus
カンザワハダニ、Tetranychus kanzawai
高温(30℃以上)の昼間に赤くて小さい虫が動いています。虫害で表皮が変色している場合があります。
またテントウムシを小さくしたような赤みを帯びて光沢があり頭の小さい虫が生長点の近くなどを這い回っていることがあります。
黒っぽい緑や灰色の虫もいます。
3.その他