牡丹類は初期から一貫して人気のある種類で、メキシコから米国に産し、小型で種類はそれほど多くなく、刺はなく根が太く発達し、生長が遅く秋咲きである。
国際系統学グループでは6種を認めている。遺伝子解析に依れば北米球形種の中では中頃に分化している。産地はメキシコのチワワ砂漠域が中心である。
牡丹類は最近では6種と2亜種とされている。
@三角牡丹は、タマウリパス州の海岸平野のゴンザレスで兜と同居しており、岩牡丹の亜種とされている。
疣の先を家畜に食われていた。山に入るに連れて疣が短く広くなり、岩牡丹に移行するそうだ。
A岩牡丹は属の基準種で産地が広くコアウィラ、タマウリパス、サンルイスポトシ、ヌエボレオン、サカテカスにおよび形態も変化が多い。
いわゆる岩牡丹はサンルイスポトシ産で、疣の断面が三角で、中には竜角牡丹状で上向きのもあるそうだ。
特にアランベリ付近は複雑らしく、ピンクの花もあるという。
花牡丹は北部のコアウィラ産である。花は終わりがけであったが、幸いあちこちで見ることができた。腐りかけた株が他の種類でも良く見られたのは地球温暖化やそれに伴う異常気象(多雨)の影響ではないだろうか。
B竜角牡丹は花籠などと近い、東シェラマドレ山脈に少し入ったライオネス周辺のとても狭い地域に生えている。
小高い丘の稜線に点々と並んで咲いている。地面は角張った小石で覆われ竜角牡丹の疣はそっくりであるが、土は粘土のような微粒子である。
C広義の黒牡丹は岩牡丹と似て分布が広く、北はコアウィラ州から南はケレタロ州まで、西はサカテカスからサンルイスポトシ、ヌエボレオンを経てタマウリパスまで産する。
南端の分布は山脈中を南へ下ったケレタロ州で、小石混じりの砂地で見ることができ、大型で赤い花である。なお、時々赤っぽい石を見かけることがあるが、三畳紀(約2億年前)の特徴として赤色の砂岩と礫岩があり、コアウィラ州、サカテカス州、ソノラ州に産するとされている。
D姫牡丹(v. macdowellii)は専門的な分類では黒牡丹の亜種にもなっていないが、産地も北部の東西山脈をビエスカからパラスを経てエスタシオンマルテまで100kmに渡って分布しているそうで、平地の泥の中にあり、小型で花は白い。その間は形態も中間的であり、東端のタマウリパス州のハウマーベでは白花姫牡丹(v. albiflorus)が見られる。
なお、黒牡丹の基準種はこれらの中間で、サンルイスポトシ州のウィサッチェ付近に産する。
Eブラボアヌスは牡丹類で最も新しく1992年に見つけられ、牡丹類と亀甲牡丹類をつなぐとして注目されているが産地がサンルイスポトシ州のウィサッチェ近くの狭い地域で絶滅が危惧されている。
Fヒントニイは1989年に報告された新しい種類で、亜種の扱いとなり原種より疣の刺座の溝が明瞭であり、ブラボアヌスより北のマテワラの南の狭い地域に産する。
G亀甲牡丹も分布も変化も多い種類である。基準種は米国テキサス産である。メキシコでは
H連山(v. lloydii)は大型で球形に近いがトレオンなど東西山脈から西はデュランゴ南はサカテカスまで分布する。これらの中間種(intermedius)がチワワ砂漠の中心に近いクアトロシエネガス周辺に産する(写真)。
Iアガベ牡丹の最初の報告地はタマウリパス州のトゥーラでとても狭い。最近サンルイスポトシ州でも見つかっているそうである。これらの種類はどれが親でどこで生まれどのように分化し進出していったのであろうか。
Ariocarpus agavoides 1 1941(Neogomesia) アガベ牡丹 タマウリパス州とサンルイスポトシ州の石灰岩
Ariocarpus bravoanus2 1992
Ariocarpus bravoanus ssp. hintonii 1987
ブラボアナス
Ariocarpus fissuratus3 1856 (Roseocactus 1960) 亀甲牡丹 lloydii 1911 連山
亀甲牡丹
Ariocarpus kotschoubeyanus4 1842 黒牡丹
ssp. albiflorus 1951 姫牡丹
黒牡丹
姫牡丹
Ariocarpus retusus5 1938 (Anhalonium 1839) 岩牡丹
Ariocarpus retusus
ssp. trigonus 1893三角牡丹
岩牡丹

三角牡丹
Ariocarpus scaphirostris6 1930竜角牡丹