スルコレブティア
2004.9.14着手
2007.5.12 写真掲載開始
5.13地図、概説、引用、亜種産地

スルコレブティアは1951年にレブティアから分離された。溝のあるレブティアの意味で、刺座が楕円形に長く、刺が左右に延び中央が溝状になっていることから付けられた。
国際系統学グループではレブティア属に統合している。しかしレブティアの主な種類はアルゼンチン産であるのに対し、これらはボリビア産であり、遺伝子解析などでも(レブティアよりは)ワインガルティアやギムノカリキウムに近いとされている。
花サボテンとしてヨ−ロッパでは人気があり、多くの種類に分類されPreston-Mafhamの図鑑でも変種を含めて54種も挙げられている。
しかし、国際系統学グループではスルコレブティア由来のレブティアは8種に過ぎないようである。レブティアやワインガルティアと思われる種類がスルコレブティアとされた場合も多い。
遺伝子解析で明らかにされたように南米球形サボテンのトリコセレウス連は最も後から分化した種類であり、まだ種として安定していないと見られる。
また、国際分類で異名同種とされている種類は産地が近く花色も基本的に同じなど、一つのまとまりとして考えやすい。
このことからも種数としては国際分類の方が妥当と思われる。実際、自生地では花色の異なる株が混生していることが多いそうで、極端な場合には花色毎に種名が付けられたりしたことも、多くの種名のある一因であろう。この様子は、メキシコ産の高地のツルビニカルプスが、山毎に異なる名前が付いているのと似ているが、ツルビニカルプスは柱サボテン亜科で最も古い分岐に属する点が異なる。
但し、刺の長さなどが明らかに異なる種類も統合されているが、特徴のある物は亜種程度の扱いにしても良いのではないだろうか。
大半が大きさ5cm以下の小型で、一般に地上部の割に根が発達している。
典型的な花サボテンで、小さな体に体より大きい輝く花を群開させることがある。花色は主に赤色のコチャバンバ州のmentosa、steinbachiiと、黄色系(コチャバンバ州産のarenacea, caineana, cardenasiana, cylindrica)で、小型である。中には内花弁から花喉にかけてが黄色みを帯びたツートンカラーの種類(チュキサカ州のcaniguerariiとタリハ州のoligacantha)がある。体形は扁球から球形で、一部は円筒状である。単幹と群生する種類とがある。刺は一般に短く、中刺のある種類と無い種類がある。
産地はボリビア南半で、大半がアンデス山脈が東西に分かれる東脈の山中の標高2000-3000mの高地で、いわば高山植物である。そのせいか、強刺類や烏羽玉・牡丹類の好むような高温下で、強い直射日光に当てて乾燥させてしまうと弱りやすい。やや遮光が必要である。また、やや根腐れしやすい。

ここでは、国際分類に従って、種名(属名はスルコレブティアとして扱うが)と代表的な異名同種扱いの種類を示す。和名は余り使われていないので省略した。
写真に付けた産地はPreston-Mafhamによる。掲載した写真は国内流通の苗なので種の信頼性は不明である。
詳しい種名リストや産地情報や栽培苗の写真集は下記のホームページにある。
http://www.desert-tropicals.com/Plants/Cactaceae/Sulcorebutia.html(種名リスト、産地、性質、写真)
http://www.tosca.si/zvone/cactusbase/a_cactusbase_indeks.html(代表種の写真)
http://www.kakteensammlung-holzheu.de/Sulcorebutia.html(ドイツ語、代表種写真、フィールドナンバー付き、栽培法)
一部の種類の自生状況は下記にある。
http://www.kaktusklub.republika.pl/fotobol.html
例えばコチャバンバ州内のProvince(村?)の地図は下記にある。
http://es.wikipedia.org/wiki/Imagen:Bolivia_department_of_cochabamba.png

図鑑
arenacea1 (1951), candiae, glomeriseta, menesesii, muschii
単幹から群生、高さ2-3.5cm、径2.5-5cm、体色は黄緑、稜は約30で強い疣状、刺座は長くクリーム灰色、刺は14-16本、白黄から茶色で横向きで長さ5mm、花は金から橙黄、長さ・径3cm、コチャバンバ州、ボリビア
arenacea、P. Ayopaya(コチャバンバ州西端)


candiae 1961 刺が長く、巻いている、P. Ayopaya

glomeriseta 1951 Ayopaya (RebutiaまたはAylostelaか)

menesesii 1961 刺が金色で細くて真っ直ぐで長い、Ayopaya

muschii 1974 Ayopaya

caineana2(1966), haseltonii, breviflora
単幹から群生、高さ2-3.5cm、径2.5-5cm、体色は黄緑、稜は約30で強い疣状、刺座は長くクリーム灰色、刺は14-16本、白黄から茶色で横向きで長さ5mm、花は金から橙黄、長さ・径3cm、コチャバンバ州、ボリビア
breviflora 1966 Tarata
haseltonii 1966,

canigueralii3(1964) Sucre, alba, caracarensis, ssp. crispata, frankiana, inflexiseta, ssp. pulchra, rauschii, tarabucoensis, zavaletae
群生、体型は扁球、高さ1cm、径2cm、体色はスレート灰色から茶色、稜は約13ではっきりした疣状、刺座は狭くて楕円状で白、刺色は白で元が茶色、中刺は1-2本でやや直立、縁刺は10-30本で細く長さ1.5ー2mm、花は濃または暗いマジェンタ、、橙赤、で花喉は色、長さ・径3-4cm、
チュキサカ州、ボリビア
alba 1971 Sucre-Los Alamos
caracarensis 1970 Zudanez
ssp. crispata 1970 Chuquisaca, Tomina
frankiana 1970 Chuquisaca, Sucre
inflexiseta 1970 Chuquisaca
ssp. pulchra 1970Chuquisaca Rio Grande-Presto
rauschii 1969 Chuquisaca, Zudanez

tarabucoensis 1964 D. Chuquisaca, near Tarabuco
zavaletae 1965

cardenasiana4 (1975) P. Campero, Posorapa
単幹、球形、高さ5cm、径8cm、体色は暗緑、稜は14で螺旋状、疣状、刺座は黄白色、中刺1本で無いことが多く、縁刺はpectinate、黄色で長さ5-10mm、花は色、長さ・径2.5cm、
コチャバンバ州、ボリビア

cylindrica5(1974) Vilia Vila-Cruce
群生、短円筒状、高さ12cm、径4-5cm、体色は暗緑、稜は約16で螺旋状ではっきりしない、刺座は円形、白か黄色み、中刺は4本まで白から黄色で先は黒く長さ15mm、縁刺は10-12本で白か濃い黄茶色で長さ5ー10mm、花は色でまれに紫マジェンタ、長さ・径3.5-4cm、果実は橙−茶色か赤、
コチャバンバ州、ボリビア



mentosa6 (1964) Aiquile, albissima, flavissima, ssp. purpurea, santiaginiensis, swobodae
群生、扁球から球形、径6cm、体色は鮮緑、稜は約20でらせん状で目立った疣状であご状の突起がある、刺座は長く、白、刺は赤茶から黒、中刺は2ー5本長さ5-8mm、縁刺は10-18本でpectinate長さ5mm、花は、長さ3cm、径3.5cm、果実は球形、茶色、径7-10mm、
コチャバンバ州、ボリビア
albissima 1980P. Mizque
flavissima 1970 Aiquile-mizque
ssp. purpurea、Cochabamba 1974自生地でも径9cm以上と最大級の種類、通常は単幹らしい



albissima、P. Mizque

santiaginiensis 1979 Aiquile purpurea群中の小型種とされている


torotorensis 1971, Potosi, near Toro-Toro
本属最大種という、径15cm、ポトシ州産であることも珍しい

oligacantha7 (1979) tarijensis
単幹から群生、球形、径3-5cm、体色は暗緑、稜は10-16でらせん状、刺座は長く黄色、刺は14-16本、白黄から茶色で横向きで長さ5mm、花はカーミンで花喉は色、長さ2.5-3cm、径3cm、
タリハ州、ボリビア
tarijensis 1978 Guesta de Sama

steinbachii8 (1931) Cochabamba, hoffmanniana, ssp. kruegeri, lepida, mizquensis, oenantha, polymorpha, ssp. tiraquensis, totoralensis, totorensis, ssp. verticillacantha
密な群生、体型は扁球、高さcm、径cm、体色は緑、稜は12-26で不明瞭で菱形の疣ではっきりした溝がある、刺座は長く白色、刺は新しい刺座には無いことが多く後から出てくる、やや曲がり、白か黄色、中刺は1-3本で無いこともあり強く灰色で年と共に白くなる、縁刺は6-25本で普通は細く、白いが黒いことも多く、長さ2.5cm、花はスカーレット、長さ3.5cm、径cm、
東ボリビア(3亜種はコチャバンバ州、tiraquensisのみコチャバンバとサンタクルス
steinbachii

hoffmanniana 1959
ssp. kruegeri 1957 near Cochabamba
lepida 1962
mizquensis 1970 Cochabamba, near Mizque
oenantha 1971 Cochabamba, Totora
polymorpha 1965
ssp. tiraquensis 1957 near Monte Puncu
totorensis 1957Cochabamba, Copachuncho-Lagunillas
totoralensis 1982
ssp. verticillacantha 1962 Cochabamba, near Arque and Izata

ボリビアの地図、テキサス大学図書館より