遺伝子解析による分類と進化の紹介
2005.3 誌上解説開始
2007.1.20開設
2.1公開開始
2.2.木の葉・ウチワ概要

目次
1.はじめに
2.サボテン科全体・他の植物との関係
3.木の葉サボテン亜科
4.ウチワサボテン亜科
5.柱サボテン亜科(含む、北米球形連、マミラリア属、トリコセレウス連)

1.はじめに
(1)遺伝子解析の原理
植物の分類や系統解析には、葉緑体の遺伝子が用いられる。一般に、遺伝や進化そのものを担っているとされる部分ではなく、「無駄」とされている部分が使われる。それには主に2種類あって、遺伝子と遺伝子の間のスペーサーと呼ばれる部分と、遺伝子の中でタンパク質に翻訳されるエクソンとエクソンの間のイントロンと呼ばれる部分である。
(2)サボテンの遺伝子解析の歴史と概要
サボテンの分類の遺伝子解析による研究成果は主に2002年頃から発表されるようになった。これまでに、サボテン科全般、ウチワサボテン(Opuntia属)、柱サボテン亜科全般、北米球形サボテン全般、マミラリア属、トリコセレウス連と関連種、について発表されると共に、サボテン科と近縁との関連、アガベの発生と進化の時期の考証などが発表されている。研究している主な機関は、米国のアイオワ州立大学、カリフォルニアの植物園、エール大学と、スイスの園芸系統学研究所である。
以下では、サボテン科、各亜科、の順に、概要を紹介すると共に、人気があって詳しく調べられている、北米球形種と大属であるマミラリアについても述べることにしたい。
なお、ギムノカリキウムについては人気のある大属でありながら、まだ遺伝子解析による詳しい研究は行われていない。しかし、従来の方法による詳しい検討と一部についての遺伝子解析との突き合わせが行われているようなので、別の項で改めて紹介する。

2.サボテン科全体・他の植物との関係
サボテン科全体と、他の植物との関係の遺伝子解析はスイスで行われている。メキシコ産のポーチュラカ(スベリヒユ)が最も近縁とされている。